補聴器は、「つけたらすぐに快適に聞こえる」と思っている人が多いと思いますが、そうではありません。
聞こえ方には個人差があるので、その人の聴力に合わせて細かく調整する必要があります。そして補聴器を使えるように、一定のトレーニングが必要です。このトレーニングは、「脳」を慣らすために必要です。まずは、補聴器の調整ってどの様にしているの
という点について解説します。
まずは、病院もしくは補聴器販売店で補聴器の調整をする為に必要な聴力を測定します。
聴力の測定は、ヘッドホンを装着してヘッドホンから「ピーやプー」といった音が聞こえてくるので聞こえてきたらボタンを押します。
聴力測定の結果、聞こえが悪くなっている周波数(音の高低)の音を大きくしますが、うるさくないように調整します。
補聴器を装用されているご本人様の主観「よく聞こえる/複数人になれば聞き取れない等」感想を聞きながら補聴器の細かい調整を行います。
一気に目標とするレベルまで音を入れてしまうと最初は非常にうるさく感じてしまうのでその人の聴力に合わせて調整していきます。
下の図をご覧ください。
赤い〇がその方の聴力を示しています。縦軸は、下に行く程、聞こえが悪い事を示しており、横軸は音の高さを表しています。周波数(音の高低)毎に聞こえやすく調整していきます。
赤い⊿ は補聴器をつけた時の聴力です。補聴器をつけた後には、どの位の効果が出ているか確認をします。防音室などの小部屋で行います。
補聴器装用者様が座っている位置より1m離れたところにスピーカーを設置されており、色んな高さの音が聞こえてきます。
補聴器をつけていない時の聞こえ方と補聴器をつけた時の聞こえ方を客観的に比較する事でどの程度、効果がでているかを知る事ができます。
定期的に調整・効果の確認を行っていく事が重要です。
補聴器には、周囲の雑音を抑える機能や特定の方向からの音を大きくする機能なども備わっております。ご要望に応じて機能を使えるように設定していきます。