Vol.10 認知症と難聴の関係とは?
補聴器試聴(無料貸し出し)
補聴器の試聴ができます。対応補聴器、貸し出し期間は直接店舗にご確認ください。
出張訪問対応店
お店に訪問が困難な場合、ご自宅に補聴器の専門家が訪問してご相談を承ります。
総合支援法対応店
難聴が高度・重度で、身体障害者の基準に適合する場合は、障害者総合支援法による補装具費支給制度を利用することができます。原則として、費用の1割を利用者が負担することとなります。ただし、所得に応じて一定の負担上限が設定されています。また、補装具は原則として1種目について1個の支給が対象となります。手続きは各自治体によって異なる場合があります。詳しくはお住まいの市区町村の福祉課にお問い合わせください。
オトスキャン取扱店
レーザーによる3Dデジタルスキャナーで耳型を迅速に採取します。一人ひとり異なる耳の形状を直接肌に触れることなく安全に、正確に採寸し、オーダーメイド補聴器を作成します。
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認知症の危険因子のひとつに「難聴」があります。
国内ですでに発症者が500万人を超えたとされている認知症を重点課題ととらえ、2015年1月に国家戦略としてオレンジプランが策定されました。
新オレンジプラン「認知症施策推進総合戦略」の中では、「加齢」や「遺伝性のもの」、「高血圧」、「糖尿病」、「喫煙」、「頭部外傷」と並んで「難聴」が認知症の発症や進行の原因となるもの(危険因子)として明記されています。
2011年に発売された米国における研究では、60歳代の認知と聴力の関連を調査した結果、25dBの聴力低下にともなう認知機能の低下は7歳分の加齢と同等であると報告されています。※1
難聴とアルツハイマー病関連に関する36〜90歳を対象にした調査では、健聴者よりも認知症を発症する可能性が軽度の難聴で1.9倍、中等度で3.0倍、重度では4.9倍高くなると結論づけられています。※2
また、2012年に発表された別の研究では、1,057人の男性を17年間にわたり追跡調査した結果、聴力が10dB損失するたびに認知症発症リスクは2.7倍増加すると報告されています。※3
さらに、2017年の英国の医学誌「The Lancet」には、認知症のリスクの1/3は青年期、中年期、高齢期のライフステージごとの要因と関わりがあると発表されました。
中でも、「中年期(45〜65歳)の聴力低下」はリスク度合いが9%と、喫煙(高齢期・5%)やうつ病(高齢期・4%)などと比べ、断トツに高くなっています。
個人差はありますが、聴力は歳を重ねるに従って衰えてくるものです。特に広音域から徐々に低下してくるのが一般的で、単に音の強弱による衰えだけではなく、言葉の理解度の低下もともないます。
日々の暮らしの中で以下のような状況に心当たりがあれば、一度耳鼻咽喉科医にご相談されることをお勧めします。
※1 Lin, Frank R. “Hearing loss and cognition among older adults in the United States.”
※2 Lin, Frank R., et al. “Hearing loss and incident dementia.”
※3 Frank R. Lin and Prof. ”Hearing well to train your brain”